みんなの党への注文 [政治]
H22.08.05-1 消費税によらない税収増の方策
H22.07.18-2 沖縄問題を考えるにあたって
H22.07.18-1 民主党の怪(つづき)
H22.06.14-1 民主党の怪3つ
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みんなの党の勢いが良い。公務員の数を削減し、人件費も減らせ、との主張も、官僚の不祥事が続く中、国民の受けもいいのだろう。
だが、ちょっと待て、といいたい。
公務員を攻撃するのもいいが、国会の法律で有無を言わせず実行することは、素手の相手に決闘を挑むようなもの。
先ず、公務員に労働基本権(団体交渉権、ストライキ権など)を与えて対等の立場で決闘を挑むべきだろう。
公務員が一致して全面的なゼネストをかけて対向してきたときに、国民はどう判断し、どちらに賛成するか。国民の支持を得ないゼネストは結局は敗北せざるを得ないことは、かっての国鉄のスト(当時は「時間内職場大会」などといっていた)で示されている。
消費税によらない税収増の方策 [政治]
朝日新聞7月8日付朝刊「争論」欄に、森永卓郎さんが「増税するなら金持ちから取れ」と提案している。先ず冒頭から「消費税を上げる必要なんかありません」と挑発的。
ギリシャと日本の「財政危機」対比、デフレ脱却方策、消費税の占める直間比率でのスウエーデンとの対比、などを論じたあとで、具体的な増税方策を示しているのが、相続税の増税。日本国全体の総資産(金融資産+実物資産)が2700兆円。30年で世代交替すると1年に90兆円の相続遺産が生じる。「これに50%の税金をかければ、45兆円の増収」と言い切る。
「消費税を社会保障にあてることは金持ち優遇になる」との明確な分析もスカッとする。庶民が収入の8割を消費するとすれば、5%の消費税アップでの負担割合は4%。一方、収入の5割しか消費しない金持ちでは、消費税アップでの負担割合は2.5%。「金持ちの方が社会保障の負担率が低いという制度は一体、何なのか」と大政党の描く社会保障費対策に鋭く切り込んでいる。
大政党も、マスコミも何故このように明確な提言に耳を傾けようとしないのか。消費税増税に反対する政党も具体的な増収方策を提案すべきであろう。
沖縄問題を考えるにあたって [政治]
朝日新聞7月6日朝刊に掲載された「沖縄米軍「仕方ない」か」と題する慶応大学小熊英二教授のインタビュー記事。以下注目した論点を箇条書きに記す。
1.日米関係を「非対等」と言い切るが、この視点が世上の「非対等」の考えと全く異なる。我々は、憲法の制約故に、「日本は米国本土への攻撃に対応できない」ことが、「非対等」であり、米国に頭が上がらないと考えているが、氏の論点は異なる。
「アメリカ政府は、在沖米軍が具体的に何の役に立っているのかは軍事機密だとして明かさない」ことが「非対等」だという。日本政府もこの点を全く説明せずに、日米合意を沖縄に押しつけている点で「二重の非対等」だと指摘する。そして、メディアもこの現状を追認するだけ。自分が痛みを感じないから現状追認で平気でいられる。
2.現状を変えるのは何か。財政悪化だろうと予想する。沖縄振興策もこれ以上できなくなる、米軍への「思いやり予算」も負担を見直さざるを得なくなったとき、だろうという。
3.冷戦が終わった時点で、東アジアの枠組みで二国間条約から多国間関係のなかで発展的解消に努めるという構想力を持つべきだったが、今あらためて日本のナショナルアイデンティーを新しい時代に即して組み替えていく作業の一環として、日米関係を再考すべきと主張している。
4.すでに90年代から民主党は、米軍基地の整理縮小を政策課題として掲げながら、政権をとった時点での動きを誤って、鳩山個人の動きに矮小化し、国民への説明も怠った。打開の方向性を示して、メディアに十分な説明を行い味方につけ、国民にも情報を開示して合意をとりつけるべきだったと指摘する。
民主党の怪(つづき) [政治]
H22.06.14-1 民主党の怪3つ
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今回の参院選は民主党の「大敗」に終わった。
敗因はさまざまに考えられる。「政治とカネ」「マニフェスト違反」「強引な国会運営」など、この8ヶ月間に国民の間に生じた不信感が、昨年の衆院選での「風」を「凪」に変えたと思われ根は深いが、それに止めを刺したのが菅総理の唐突な「消費税」発言であろう。
財務大臣の間に入った豊富な「暗い」情報、ギリシャ危機、そしてサミット、が菅を焦りに似た気持ちにさせたであろうことは、実直な菅の性格からは頷けないことはないが、一国の総理、選挙戦での民主党党首としての重みを考えると、「戦略感覚」の欠如が決定的であったといえよう。
それにしても、側近の側近仙谷官房長官は間近にいて何を考えていたのか、仙谷に相談なく菅が独断で突走ったのか。
普天間問題での鳩山の「独走」といい、民主党の「戦略機能」の欠如は目に余るものがある。官僚を徹底的に毛嫌いし排除したのはいいが、党としての意思決定機能がないまま、鳩山にせよ、菅にせよ「個人」として独断専行したのは、何とも不可解だが、これも民主党の「未成熟」の故か。民主党員にとっては、「悔むに悔めない」、重い歴史的に決定的瞬間だったといえよう。
民主党の怪3つ [政治]
この政変劇の間に知った情報について疑問に思ったことを3点、記したい。
1.まず第1が鳩山由紀夫の政治経歴。
今回初めて知ったことだが、鳩山由紀夫は一度も大臣を経験していない。官房副長官が唯一の閣内経験という。それも、自民党政権ではなく細川政権のときのわずかな期間。
自民党の大臣として役所に入り、官僚の長所も短所も、あるいは官僚と族議員の癒着、関連業界との駆け引きなど、まさに民主党が攻撃してきた自民党の標的を全く経験していないとは。
民主党の代表選で鳩山を代表に投票した党員は、どのような判断で彼に投票したのか。大臣も経験していない鳩山が、どういう点で内閣総理大臣に適任と判断したのであろうか。名門の出自であることが理由とすれば、自民党で安部・福田・麻生と世襲議員を総裁に選んだ党員となんら変わるところがないのではないか。
官僚の世界を知ることなくして、「官僚+自民党は大嫌い」という机上の「哲学」では、早晩行き詰まることは明白だったといえよう。
2.小澤一郎と社会党系議員
詳細は理解していないが、マスコミが伝える「小澤派」といわれる議員の中に、旧社会党系の議員が上がっていて、「え?」と意外感を持ちながらも強烈な印象を残した。55年体制で「2大政党対立」といわれた時代が長く続いていたが、その間もアンダーグラウンドで手を握り、あるいは国対マネーが流れているともささやかれていたが、その不可解な流れを受けているのであろうか。何とも不可解な関係である。
3.樽床議員の政見演説
民主党代表選出の両院議員総会において、菅直人に対抗して樽床議員が立候補して、冒頭に政見演説を行った。政見は紙にして出席議員に配布したということで、演説では政見らしいのは「国会議員定数80名削減」だけで、あとは精神論を甲高い声で喋り続けるだけであった。この議員総会は密室ではなく、マスコミを通して実況中継され、次期総理の期待から多くの国民が注視していたのではないか。樽床議員の「政見」演説を聞いて、どのような印象を持ったであろうか。この難局にどう立ち向かおうとしているのか、を注視していたと思うが、この演説を聞いて樽床議員に総理を託そうと思った国民は恐らく皆無ではなかったか。それなのに、投票では120票余りが集まっている。これも、鳩山に投票したのと同じで、全く経験から学ぶ姿勢を認めることができない。誠にさびしい限りである。もし記名投票であったとすれば、鳩山と樽床に投票した議員を選びだしたいものである。
ねじれ野に咲いたあだ花 [政治]
華やかなスポットライトを浴びて登場した「美しい日本」の総理安部は、ちょうど1年で儚く散っていった。
安部、安部となびいた自民党と公明党の議員連中は、こんどは掌を返すように福田を担ぎ出した。大臣が不祥事で辞めるたびに、安部の「任命責任」が問われたが、そもそも安部を担いだ「総裁・総理の選出責任」はどこに行ったのか。1人1人の国会議員に問いただしてみたいところ。
衆参の「ねじれ」に、福田は「背水内閣」というが、「ねじれ」は今に始まったことではない。そこの認識が、与党の国会議員だけでなく、目の前の現象ばかりを追いかける中身の無いマスコミも全く気付いていない。
それは、小泉の郵政選挙から始まった。小泉は「抵抗勢力をぶっ壊す」とばかりに、郵政民営化に反対する自民党の議員を標的にし「刺客」まで放って選挙を大勝させた。
この時国民は、小泉の言葉通りに、「自民党内」抵抗勢力を「ぶっ壊す」ことを真面目に期待していた。国の税金を、公共事業や補助金でばら撒き、そこから甘い汁を吸っていた「○○族」にうんざりして、「何とかせよ」と強く期待していた。
だが、大勝した小泉はきれいさっぱり忘れて何も手を打たず、自民党も「勝った」「勝った」と大喜び。「これで夢に描いていた憲法改正も目の前だ」と「美酒」に酔った。あとは、右へ、右へとすべてが靡き、選挙の顔「安部」を担いで、参院選挙での再度の大勝を狙ったが、しかし、「裏切られた」と悟った国民は冷静で、鮮やかにしっぺ返しを食らわせた。
「年金とカネが、大敗の原因」と与党は繰り返すが、それだけで地すべり的大敗を招いたと考えているようでは、間近に迫った総選挙にまた敗れることだろう。
今民意を引きつけようと望むならば、まさに「抵抗勢力」を破壊する大胆な政策を打ち出すことだ。
大勝した小泉が、補助金を撤廃し、この財源をすべて地方に移す、と宣言して実行したら、再び国民は、「これは本物だ」とサポートしただろう。福田が「背水内閣」というのならば、まさに背水の陣を強いて、この飛躍的難題にチャレンジすることだ。
公明党もまた、「バラマキ政策」で政権協定を結んだが、何故大胆な政策を提言しなかったのか。「補助金撤廃―地方へ財源移管」を提言し、自民党が拒否したら、民主党と組んで実現しようとしなかったのか。
連立政権で、「甘い汁の泉」である国土交通省を握って以来、「族議員」の仲間入りをしたのか、そのおこぼれを貰って手放せなくなっているのか・・
今一つ、関連しての提案。
参議院選挙での選挙区定数配分の不均衡が指摘されているが、「5対1」の定数比をもってしても「憲法違反とは言えない」という子供だましの論理が、最高の英知が集まった最高裁判所でまかり通っている。今の都道府県制度を前提としているから議論が宙に浮いている。「百年河清を待つ」道州制の実現を待たず、今直ちに定数比が「2対1」以下となるように、都道府県の合併を行なってはいかが。
この政治改革と、補助金撤廃の税制改革の二本柱で、正面突破を狙ったら、福田内閣も次の総選挙で大勝することであろう。
再言する。小泉が「抵抗勢力をぶっ壊す」と叫んで国民を味方につけたことを、国民は決して忘れてはいない。






