元旦のトップ記事 [原子力]
元旦の新聞のトップ記事は、その新聞にとって重要な意味を持つ記事だろうと思う。
今日の朝日新聞は、トップ記事に「耐震偽装を保険で点検 欠陥住宅には補償」と題して、その後の国の対応を報じているのは当然であろう。
今でも鮮明に記憶している元旦のトップ記事がある。昭和52年元旦の朝日新聞が報じたトップ記事である。
当時、国の新型動力炉開発の基本方針を受けて、動力炉・核燃料開発事業団は茨城県大洗町の大洗工学センターで、高速実験炉「常陽」の建設を進めていた。核燃料を炉心に装荷する前の総合機能試験が順調に進捗し、4月には初臨界を迎える予定であった。
これを受けて、朝日新聞は「夢の原子炉常陽が臨界」といったタイトルで、このプロジェクトの進捗状況とその意義を紹介していた。(実物を保管していて、つい先日見たのだが、整理が悪く今手元に無いので、タイトルの表現は多少異なっている可能性があることはお許しいただきたい)
このことを、今の朝日新聞スタッフで知っている人はいるだろうか。
昨年12月5日の朝日新聞朝刊は、第9面一面を使って、「もんじゅ揺れる存在意義」と題して、改造工事が進捗している「もんじゅ」の意義を論じているが、上述の「常陽」については一言も語っていない。
「常陽」は、最初5万キロで運転を開始したが、その後着実に運転実績を積み重ね、設計内容をきびしく評価しながら安全を確認しつつ、出力を7万5千キロ、10万キロ、と上昇させて、ついに当初の2.8倍である14万キロを達成した。この事実を何故無視するのか。
記事の中で、インドの開発に触れていることは確かだががその記述は抽象的であり、実験炉FBTRが1985年以来、順調に運転が継続されていることには全く触れていない。中国も、最初の実験炉CEFRが、北京オリンピックまでの運転開始を目指して建設が進行中であることも無視している。
更に、着実に高速炉開発に取り組んできたロシアの実績も全く取り上げていない。1958年に実験炉BR-5が運転を開始して以来、BOR-60、BN-600と建設されて運転経験を蓄積している。現在、更に出力の大きいBN-800が2011年竣工を目指して追加の予算措置が議会で認められたと伝えられているのだが。
原子力にさまざまな意見がある中個々のマスコミが自分の立場を主張することは許されるが、自分の立場に不利な情報を隠すことは許されるのか。それが、昨今議論されている「報道の自由」についてマスコミが「理解」するところであるとすれば、決して国民の理解を得ることは出来ないであろう。
トラックバック 1
原子力が近年あまりにも誤解されすぎていることについて、個人的にHPを立ち上げ、「面白い原子力ホームページ」を作ったE@F@E原子力発電所(今は消えているが)の一文には下記の様にあります。







はじめまして、適当Xと申します。
私はブログをつくって、好き勝手に書いています。
http://10767277.at.webry.info/
少し、文章を読ませて頂いて気になったところがありまして....
>更に、着実に高速炉開発に取り組んできたロシアの実績も全く取り上げていない。1958年に実験炉BR-5が運転を開始して以来、BOR-60、BN-600と建設されて運転経験を蓄積している。現在、更に出力の大きいBN-800が2011年竣工を目指して追加の予算措置が議会で認められたと伝えられているのだが。
昔の事故ですが.....ロシアも順調と言うわけではないようです。
http://www.bellona.no/en/international/russia/npps/beloyarsk/20743.html
January 21 1987, the BN-600 suffered a serious accident. Due to an uncontrolled increase of temperature in the reactor core, a part of the fuel's cladding cracked. This led to discharges of radioactive substances, estimated as high as 100,000 Ci. The accident scored an impressing 4th level on the International Nuclear Events Scale (INES).
by 適当X (2006-05-16 19:42)